学校法人ヤマザキ学園は、昭和42(1967)年12月10日に世界初のイヌの適正な飼養(グルーミング・栄養管理・トレーニング)のための養成機関シブヤ・スクール・オブ・ドッグ・グルーミングを開校以来、「生命への畏敬(いけい)」と「職業人としての自立」を建学の精神に掲げ、創立55周年を迎えました。 「生命への畏敬(いけい)」とは、創始者山﨑良壽先生が第二次世界大戦で第一期学徒出陣として参戦した結果、同級生の2/3の命が失われ、また家庭犬は軍に徴用され、動物園の大型動物たちも薬殺等された経験を通し、ヒトの生命(いのち)のみならず小さき動物たちの生命(いのち)も尊び、真に平和で豊かな社会の構築を目指すという想いに基づいています。
理事長・学長 山﨑 薫
「職業人としての自立」とは、動物看護・ケアを1つの新しい職業として確立するためには、動物看護学という新しい学問の科学的体系が必要であるという創始者山﨑良壽先生の考えに基づいています。本学園は創立以来、日本で初めて動物看護教育の専修学校認可を受けて以来、短期大学、大学、専門職短期大学、大学院を開学してまいりました。また、私は、創始者山﨑良壽先生の「動物看護師を職業とする人たちが社会で認められるためには、国家資格化が不可欠である」との考えを引き継ぎ、平成31(2019)年に超党派「愛がん動物を対象とした動物看護師の国家資格化を目指す議員連盟」の発足に協力、令和元(2019)年6月21日、念願でありました『愛玩動物看護師法』が国会において全会一致で可決され、法制化されました。奇しくもこの年は、創始者の生誕100年記念の年にあたります。
本学園は動物看護教育のパイオニアとしての使命感を持ち、ヒトと動物の豊かな共生社会を目指し、動物関連産業界と共に動物看護教育・研究の発展と愛玩動物看護師の人材養成に邁進してまいります。
サンフランシスコ州立大学芸術学部卒業。麻布大学大学院獣医学研究科修了。
1994年ヤマザキ学園2代目理事長に就任。本学園の動物看護教育と活動がアメリカで高く評価され、2010年カリフォルニア州動物看護職協会の名誉会長に就任。2016年には環境省より「動物愛護管理功労者大臣表彰」を受賞。2018年(一社)日本動物看護職協会 動物看護師国家資格化推進委員会 委員長に就任し、愛玩動物看護師法の成立に貢献。(一財)動物看護師統一認定機構 業務執行理事。
動物共生社会の実現に向け動物看護学の科学的体系づくりを目標に、教育と研究を探求し、生命を尊重する倫理観と広い視野をもって課題解決能力を身に付け、社会に貢献できる人材を養成します。
2021(令和3)年度からは「動物看護学科」と「動物人間関係学科」の2学科制となりました。動物看護学科では、動物病院を中心に臨床現場で活躍する愛玩動物看護師に求められる専門的な知識と技術を修得し、動物看護の新しい領域を追求していきます。動物人間関係学科では、動物とヒトとのより良い共生社会を築くために、動物介在福祉の現場や動物関連産業分野で活躍し社会に貢献できるように新しい領域で学びます。
本学の原点ともいえる動物看護分野に特化した教育研究内容をより深く探求することで、ヒトと動物との共生に相応しい動物看護分野での指導的役割を果たす人材や、人と動物の豊かな共生社会を支えるペット関連産業の向上に寄与する人材を養成します。
専門職短期大学の特色である産業界から招聘した高度な実務能力を有する実務家教員を配置し、学内450時間の実習に加え、学外450時間の臨地実務実習を行います。
コンパニオン・アニマルの生から死までのトータルケアを行い、訪問看護・在宅ケアを教育の特色とすることに加え、動物関連産業界(動物医療を含む)において飼い主(消費者)と市場とを結ぶ役割を果たす愛玩動物看護師を養成します。
完成年度を迎える令和3年12月、さらなる教育研究環境の整備を目的として渋谷キャンパス2号館A棟の隣接地にB棟を竣工しました。
この新校舎は、ヤマザキ動物専門学校との共有施設となります。
B棟は6階建てとなっており、1・2階は吹き抜けの体育館、3・4階に研究室及び面談室、5・6階には多目的室を配置。
体育館は「コンパニオンドッグトレーニング実習」の授業以外にも学生の運動・レクリエーションや学校行事で使用する予定です。
また、学校法人ヤマザキ学園と渋谷区は、2020年11月5日に「災害時における帰宅困難者支援に関する協定書」を締結しており、校舎を災害時の帰宅困難者支援施設としても提供いたします。
動物病院やペット美容サロン、ペット関連ショップ等にて、卒業後社会で即戦力として活躍できる人材を養成します。
めざしたのは「技術」だけではない、
生命観や自然観に支えられた「全人格的な教育」
教育理念の中には「生命への尊敬の心をもつ」、「動物愛護を通して自分と社会を見つめる」、「礼節や思いやりを大切にする」という3つの理念が含まれています。1967年12月10日、単なる技術教育だけではない、生命をあずかるものとして必要な生命観や自然観に支えられた全人格的な教育を理念に掲げ、創始者の自宅応接間で世界初「イヌのスペシャリスト養成機関」が誕生しました。
“人間は、地球上に存在する多種多様な生命に対し、尊敬の心を持ち、生態系の摂理の中で生かされている生命であるという思想のもと、共に生きるものに限りない愛を注ぐ”この精神を通して調和のとれた平和な社会の建設に寄与する豊かな人間性と幅広い視野を持つ人間教育を行う。
動物愛護の精神のもと、人間が自分たちよりも小さな弱い立場の生命に思いやりの心を忘れず、動物たちと豊かに共生すること。
全ての学修を通して、正しい人生観、社会観、自然観の思想を背景に、学問・技術の修得にとどまらず、礼節や思いやりの心を育み、人として備えるべき教養を重視。
ヤマザキ学園は日本で最初に動物看護師という職業を確立し、以来50年以上にわたり動物にかかわる
さまざまな組織と太い絆を結んできたため、信頼できる就職先ネットワークを築いています。
山﨑薫理事長の役職の一部を赤色の文字で示しています。★は本学園卒業生の就職実績を示しています。